自転車店「ENRICH BIKE(エンリッチ・バイク)」(京丹後市久美浜町佐野127、TEL 080-6362-1961)が京丹後・久美浜にオープンして8月31日で1カ月がたつ。
修理やメンテナンス、カスタム、中古自転車の販売などに対応する同店。店内には中古パーツやリメークした自転車、新古車などが並ぶ。出張修理も受け付ける。店主は、京都市内から移住した近藤仁瑛さん。祖父が久美浜町大向に家を持っていたことから、幼い頃から年2回ほど久美浜を訪れていたという。近藤さんは開業の経緯について「自然が好きで、自分の好きな地域と好きなことを組み合わせた」と話す。
店名の「ENRICH」には、「豊かにする」「大切にする」という意味を込めた。近藤さんは「自転車を使う人、乗ってみたい人の自転車ライフを豊かにしたい。自転車をより大切に乗ってほしい」と話す。
近藤さんが本格的に自転車に乗り始めたのは高校生の頃で、ロードバイクで年間1万キロ以上走り、レースやロングライドにも参加した。京都から神戸港まで走ってフェリーで四国へ渡り、下灘駅やしまなみ海道を巡ったこともあるという。乗る楽しさから、次第に自転車を直すことにも関心が広がった。高校生の頃から自転車を直して販売したり、友人の自転車を修理したりしていた。進学後は自転車店で働き、経験を積んだ。
開業前は、自宅でリメークした自転車をネット販売していた。近藤さんは「どうせ家で作業しているなら、お客さんに来てもらえる状況をつくった方がいいと思った」と振り返る。現在の店舗は住居も兼ね、未完成だった建物を自分で直しながら使っている。
店づくりで大切にするのは、今ある自転車をできるだけ生かすこと。近藤さんは「新しいものに魅力があるのは分かるが、今あるものを生かしたい。諦める判断が少し早いと感じることがある」と話す。
修理費が高くなると、乗り続けることを諦める人もいる。中古パーツを多くそろえるのも、その考えからだ。近藤さんは状態を見極めた上で、中古パーツで直せる部分は中古パーツを提案する。「復活させるのは大の得意」と近藤さん。親から受け継いだ自転車や、長く家に置いたままになっている自転車も、状態に応じて修理やカスタムを提案する。「自転車に限らず、物を大切に扱いたい。そういうサポートをする立ち回りをしたい」と話す。
店先には、1980~90年代ごろの商用自転車をモチーフにした手作りの看板を置く。かつて豆腐店や新聞配達などで使われていた看板をイメージしたもので、通りを行き交う人の目印にもなっている。
オープンから1カ月たち、近藤さんは「まずは知ってもらって、『あそこがあって良かった』と思われる店にしたい」と話す。
営業時間は、出張修理=8時~11時、店舗=12時~18時。水曜・第3木曜定休。