食べる 見る・遊ぶ

与謝野・ちりめん街道に一棟貸し宿 機織りをしていた土間を生かし改修

運営する「京都丹後企画」支配人の筒井さん(右)とスタッフの和田さん(左)

運営する「京都丹後企画」支配人の筒井さん(右)とスタッフの和田さん(左)

 一棟貸しの宿「暇家 KAYA(かや)」(与謝野町加悦)がオープンして、6月1日で1カ月がたった。

内観 屋内にある土間、井戸をそのまま残した(提供=暇家 KAYA)

[広告]

 同宿は、ちりめん街道に残る古民家「旧細川邸」を改修した宿泊施設。企画・運営は「京都丹後企画」(与謝野町)が担い、リノベーションの設計は建物のオーナーである「近藤建設工業」(大阪府守口市)が手がけた。

 同宿は、丹後ちりめんの隆盛とともに栄えた加悦地区の歴史や空気を滞在体験として受け継ぐことを目指して整備したという。コンセプトは「しとやかな風に包まれる、ひとときの暇を」と「ちりめんとホップの宿」。名称の「KAYA」は地名の加悦にちなみ、「暇」は「慌ただしい日常や旅の合間に、ここでだけは少し肩の力を抜き、余白のある時間を過ごしてほしい」という思いを込めたという。

 リノベーションでは、(はり)や土間、井戸、かまど、階段など建物がもともと持っていた要素をできる限り残した。特に屋内に土間がある空間は珍しいことから、その特徴を生かし、かつて機織りや縫製の場だった雰囲気を残しながら植物やインテリアも取り入れ、現代の滞在に必要な快適さとの調和を図ったという。建物について、支配人の筒井章大さんは「『あるがまま』が素晴らしいと思った。丹後ちりめんが織られていた当時の雰囲気も感じてもらえるのでは」と話す。

 施設内にはまきサウナと生ビールサーバーを備える。サウナでは与謝野町産ホップを使ったホップアロマのロウリュを用意。サーバーでは、与謝野ホップを使ったクラフトビール「ASOBI BEER」も提供する。サウナ後の水風呂は、屋内にある井戸からくみ上げた地下水を使う予定。筒井さんは「ちりめんの機織り場だった土間で、今は与謝野町のホップを使ったビールやサウナを楽しめる。昔と今の与謝野の挑戦や歴史を味わえる宿になれば」と話す。

 滞在中の食事は予約時にオプションで受け付ける。夕食には「サ飯」を想定した野菜のせいろ蒸しや麻婆(マーボー)豆腐などの蒸し料理コース、朝食には鶏だしを使ったおじやを用意。館内にはカウンターキッチンも備え、近隣で購入した食材を持ち込んで調理することもできる。

 滞在中の過ごし方について、筒井さんは「キッチン、和室、サウナ、庭が緩やかに切り分けられているため、大勢で過ごすにも、一人一人でゆっくりするのにも、いろいろな楽しみ方をしていただける」と話す。スタッフの和田さやさんは「普段の生活から離れて、ゆっくり自分の時間、自分と向き合う時間を作ってほしい」と話す。

 今後は、宿泊客向けの運営を軸にしながら、地域にも開いた場所にしていきたい考え。筒井さんは「宿単体で楽しんでもらえる一流の宿であることは大前提だが、地域の人にとって自慢となるような、愛される場所にしたい。地域向けのイベントなども企画していきたい」と意気込む。

 16時チェックイン、10時チェックアウト。宿泊料金は8万8,000円~で、定員は8人。駐車場は6台分を備える。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース