「30歳の成人式」が3月23日、京丹後のホテル「KISSUIEN Stay & Food」(京丹後市峰山町)で開かれた。
京丹後市に住む30歳が実行委員会として自主的に企画・運営する同イベントは5年ぶりの開催となった。実行委員は10人で、木下酒造(久美浜町)の木下光さんが実行委員長を勤める。当日は、京丹後市出身・在住の85人の「30歳」が参加。この日のために東京から帰省する参加者もいたという。キッズスペースも用意し、子育て支援団体の「ゆるりら」が子どもを預かった。
式典冒頭、実行委員の菅野ゆうかさんが「30歳は節目の年。20歳と違って、仕事で責任を持つ立場になっていたり、家族がいたりして、社会に対して何ができるのかを考える時期。同世代でつながって、いろいろな話ができたら」とあいさつ。
実行委員長の木下さんは「『つながるきっかけを作る」をテーマに9カ月間、準備してきた。思いのある委員が多く、たくさん議論した。無事、当日を迎えられて良かった。困ったときに助け合える、『そう言えば、あいつおった』と思える人ができる。そんな場にしたい」と意気込んだ。
イベントは2部で構成。1部では「わたしから見える 京丹後」をテーマに、みねやま福祉協議会の櫛田啓さん、KYOTO TANGO QUEENSの吉田有香さん、「20歳の成人式」の実行委員を務め、トランスジェンダーの啓発活動を行う優緋さんによるトークセッションを行った。2部の交流会では、丹後の食事やお酒を提供。クイズ大会では、協賛企業からの景品も用意した。
協賛企業は30社以上。実行委員のメンバーでもある丹後ちりめんを使った商品の企画・製造をてがける「たてつなぎ」からは、丹後ちりめんを使った「30歳の成人式」の横断幕が提供された。「次の世代が使えるように作ってもらった」と木下さん。
参加者からは「久しぶりに会えた友人、移住した人と話ができて良かった。つながりができた」「楽しかった。もう少しいろいろな人と話してみたかった」「改めて丹後でいろいろやってみたいと思った」などの声が聞かれた。