京丹後市の焼き肉店「直球」(京丹後市峰山町御旅)が3月末で閉店する。
2017(平成29)年に営業を始めた同店の店名は、店主の富永弘郁さんが野球をやっていたことから名付けられた。「ストレートボールのように直球ど真ん中で、自分が食べておいしいと思えるものを提供したかった」と富永さんは話す。4月1日から富永さんが京都市内にある大学の野球部でコーチを務めるため、閉店を決めた。
同店は完全予約制で営業し、客の要望に合わせて肉を仕入れている。名物はタンと王将ホルモン。王将ホルモンは地元スーパーの「にしがき」でも販売しており、「直球」閉店後も販売は続けるという。
最終日に来店した客からは「やっぱりタンがおいしかった」「丹後の名店ひとつがなくなるのは寂しいけど、オーナーが名門野球部のコーチになるのはすごくうれしい。これからは肉ではなく、生徒をストレートボール(直球)に導いてほしい」などの声が聞かれた。
「うちの店は常連ばっかり。みんなにお礼を伝えたい」と富永さんは話す。