地元鮮魚を使った料理を提供する「海味や(うみや)」(宮津市新浜)が4月27日にオープンした。
経営は、宮津を拠点に全国のレストランやスーパーへ鮮魚を卸す「山一水産」(鶴賀)。社長の佐田野寛司さんは3代目。2013(平成25年)年の法人化以降、従来の市場卸から、全国のレストランやホテルへ産地直送するモデルへと本格的に転換した。SNSのダイレクトメッセージでの営業から販路を広げ、料理人たちの口コミで広がり、現在では約1200軒と取引を行う。直近の5年間で社員数が10人から70人以上へと拡大するなど急成長を遂げている。
同店は同社が扱う鮮魚や野菜を直接味わえる場として開いた。宮津、舞鶴、間人の漁港から直送される鮮魚を朝・昼・夜の3部制で提供する。 店名の「海味や」には、丹後弁の「うみゃあ(うまい)」という響きに加え、宮津の海を味わい尽くしてほしいという願いが込められている。
同店の総料理長を務める関戸秀史さんは、老舗料亭「和久傳」(京都市)で16年間、料理長などを歴任した経歴を持つ。佐田野さんのまちおこしへの思いに共感して参画を決めた。料理について関戸さんは「ひねりすぎず、食べた瞬間に直感でおいしいと思ってもらえるシンプルなあんばいを大事にしている」と話す。佐田野さんは「難しい説明を聞きながら食べるより、食べて『よし、午後からの仕事も頑張ろう』と思える料理を目指している」と話す。
ランチでは、「海味や丼」(2,860円)のほか、「煮付定食」「海鮮天丼」(以上1,980円)などを提供。ディナーは一品料理を中心としたメニューをそろえ、「観光客がゆったりと食事を楽しめるだけでなく、地元の人が『ちょい飲み』で気軽に立ち寄れる場所としての役割も担う」という。
オープンの背景について、佐田野さんは 「近隣のホテル宿泊客が、朝食や昼食を食べる場所に困っているという声を聞いた。地域の課題は必ずニーズになる。宮津の町は夜8時を過ぎると暗くなるが、ここが新たな『明かり』となり、観光客と地元の人が混ざり合う場所にしたい」と話す。「観光のついでではなく、店を目的に宮津へ足を運んでもらえるような場所にしたい」とも。
将来的には同店に東京の3つ星シェフを招き、産地ならではの食体験を企画していくという。
営業時間は、朝=7時~10時30分、昼=11時30分~15時、夜=17時30分~21時30分。火曜・水曜定休。