
京都府内最大の淡水湖「離湖(はなれこ)」(京丹後市網野町小浜)が現在、夜桜のライトアップを行っている。
日中の離湖。湖岸にはベンチが設置されており、散歩する人も多い
離湖は「京都の自然200選」に選ばれており、湖中には「離山」、湖畔には「離湖古墳」「岡一号古墳」といった京丹後市指定文化財や離湖公園がある。周囲は3.8キロで、湖の外周にある歩道に桜が植えられている。
ライトアップが始まったのは1998(平成10)年。1996(平成8)年、離山厳島神社の祭り(通称「弁天祭り」)を復活させた際、地元住民からの「離湖は春の桜がきれいだが、夜桜を見たい人もいるのでは」という声を受け、ライトアップを企画した。
当初は小浜区の役員が全ての準備を行っていたが、現在は地元の電気工事店に配線作業を依頼しており、区の役員も電球の取付作業などを行ってライトアップを続けている。
ライトアップは湖岸沿いの歩道に植えられた桜にちょうちんをつるす形で行う。小浜区元役員の松本秀雄さんは「歩道の湖側はソメイヨシノ、離山や歩道の山側はヤエザクラが植えられており、長い期間、桜を楽しめるように考えられている」と話す。
小浜区長の森口幸男さんは「現在、湖岸の浸食が進み、湖側の桜の根がむき出しの状態になっている。いつまで咲くか分からない。だが、今も少しずつ、離山などに桜の植樹活動を行っている。ライトアップは区の毎年の行事になっており、今後もできる限り続けていきたい。いつか、近隣の区と一緒に花火を上げたいとも考えている」と話す。
点灯時間は18時30分~22時。ライトアップは4月26日までを予定。3月27日時点での開花状況は0分咲き。