
京丹後市立弥栄中学校(京丹後市弥栄町溝谷)で10月8日、京丹後市こども部こども未来課による出前授業が行われた。
同授業は、2023年4月に施行されたこども基本法に基づいて「京丹後市こども計画」を策定するため、市内の小学5・6年生、中学生、高校生を対象に行っている。
始めに京丹後市にまつわるクイズを出題。市の花がトウテイランであることや、市内の難読地名などが問題として出された。難読地名のクイズでは何人かの生徒が回答し、正解が分かると、「難しい」などの声も聞かれた。
次に、こども部と建設部の職員が京丹後市の取り組みについて紹介。こども部は、京丹後市独自の制度や助成について紹介した。市の一番の課題を人口減少と少子高齢化とし、それを食い止めるためには、「このまちで子育てをしたいと思ってもらうこと、『こどもまんなかのまち』を作ること」と話した。建設部からは、都市計画マスタープランに基づき、都市拠点と地域拠点の考え方について話があった。2022年に行われた都市拠点のあり方を検討するワークショップ「つくろう! みらいのまち」からのコメントも紹介し、授業を受ける生徒に期待することなどを伝えた。
最後に、アイデアシートを使って生徒から意見を集めた。シートには京丹後市内の好きなところと嫌なところ、校区の好きなところと嫌なところ、市長になったつもりでどんなことをすればよいかなどを考えて書く欄があり、生徒からは「自然が多いところが好き」「廃校を活用して子どもが遊べる場所をつくるといい」などの意見が出された。
授業を受けた生徒からは、「こういうまちにしたいという自分の意見が伝わるのがうれしかった」「子育て支援について独自の取り組みが多いことを知ることができて良かった」「アイデアシートに書くことで、こんな京丹後になったらいいなとワクワクした」「大人は自分たちのことを考えてくれていると思った。もっと子育てしやすいまちについて考えていきたい」などの感想が聞かれた。
同課の北尻光さんは「こども計画の策定に当たり、子どもと一緒につくるという姿勢を大切にしたいと考えた。策定をきっかけに、自分たちの意見やアイデアがまちを動かしたり、未来を変えたりできると感じてほしい。子どもを『まちづくりのパートナー』として捉え直すことが今回の一番の目的」と話す。