
大谷大学社会学部野村研究室が10月26日、イベント「モビリティーロゲイニング2025」を京丹後市の街なかで開催する。開催は昨年に引き続き2回目。
「モビリティーロゲイニング(通称=モビロゲ)」は、オーストラリア発祥のスポーツ「ロゲイニング」をアレンジしたもの。元は地図とコンパスを使って山野や森林にあるチェックポイントをできるだけ多く回ることで得点を競うスポーツだが、同イベントはアプリと公共交通機関を使って街なかのチェックポイントを回る。
同イベントでは、「ambula map(アンブラマップ)」というアプリを使う。同アプリの地図上にチェックポイントが表示され、参加者はそれを目指して移動。チェックポイントは市内全域に約40カ所設け、学生がフィールドワークを行って飲食店や温泉を設定した。得点は、スタート地点から遠く、行きづらい場所になるほど高く設定している。
上位入賞者には市内の事業者からの協賛品を進呈する。協賛事業者は、野木源(丹後町)、キクオ商店(丹後町)、橘商店(網野町)、海辺のバンガローSmallBeach(網野町)、うさぎ屋(大宮町)、山野農園直売所(久美浜町)。
同研究室は京丹後市内の交通手段について研究しており、「過疎化していく地域の中で自家用車が主な移動の手段となっていること」を問題として挙げる。同研究室4年の堀正樹さんは「当イベントで使える移動手段は、丹海バス、京都丹後鉄道、mobi、ささえ合い交通と徒歩のみ。これらの公共交通について、ゲームを通して知ってもらいたいと企画した。前回参加した人からは『自家用車で移動するより疲れたが、その分バスや電車に関心が持てた』という意見が聞かれ、イベントの効果を感じている」と話す。「普通は目的が別にあって公共交通を使うと思うが、今回は公共交通を使うことそのものが目的という点が面白い。これをきっかけに、行ってみたかった所に行ってもらえたら」とも。
同じく4年の赤羽根美乃さんは「ただチェックポイントを回るだけではなく、一緒にチームを組む大学生との交流を楽しんでほしい。普段の移動が自家用車だという人には非日常な体験だと思うので、まちを歩き、まちの良さを感じてもらえたら」と話す。
開催時間は10時30分~16時30分。集合場所は京丹後市役所本庁舎。参加無料。