
「NeoTAN(ネオタン) 丹後オープンファクトリー」が10月3日~5日、京丹後市・与謝野町の28会場で開催される。
オープンファクトリーは、織物や機械金属をはじめ、農業・漁業・宿泊・サービスなど多様な現場を開放し、職人の技やこだわり、受け入れの姿勢までを「見える化」して内外に発信する取り組み。交流を促し、地域の魅力と認知度向上を目的に開く。
名称の「ネオ」は新規を意味する「ニュー」ではなく「既存の価値の再発見・再定義」を意図し、「タン」は丹後から着想したという。コンセプトは「スローなおどろき『ほぉ~』『わぁ~』『おぉー』の3日間」で、ロゴは3つの口の形から着想したという。
当日参加する事業者は28社。従来のオープンファクトリーは織物・機械金属が中心だったが、今回は農業、酒蔵、サービス、各種製造業まで裾野を広げた。実行委員会は「各社が自由に考えるオープンファクトリー」「みんなでの『まちびらき』」を重視する。参加事業者は、織物業=「丹菱」(与謝野町岩滝)、「遊絲舎」(京丹後市)、機械金属業=「ヒロセ工業(京丹後市)、農業=「砂後建設」(与謝野町)、酒蔵=「谷口酒造」(与謝野町)、サービス業=「大西衛星」(京丹後市)、家具メーカー=「溝川」(京丹後市)など。
期間中は各会場で工場見学や体験、ワークショップを実施する。実行委員会はオフィシャルツアーも15本以上用意し、業種別やエリア別で巡るコースを編成。トークセッションは、「かかわりの眼差(まなざし)、ひらける風景」(4日)、「『越境』×『アトツギ』×『オープンファクトリー』」「『コラボレーション』という繋がりのデザインとその可能性」(以上5日)を行う。
実行委員長で溝川の高杉鉄男社長は「現場や製品だけでなく、言葉にしにくい本質や『コツ』も見てほしい。これには鍛錬が要る。いぶし銀の仕事ぶりは見る人を飽きさせないと思う」と話す。副実行委員長で丹菱の糸井宏輔社長は「当たり前の言葉も人によって受け取りはさまざま。そこに新たな発見がある。知恵や発想の転換を意識して臨む」、実行委員で砂後建設の砂後隆正社長は「中山間地域だからこその魅力や可能性を感じ取ってほしい。地域の未来につなげたい」と、それぞれ意気込む。
開催時間は各会場共10時~17時。オフィシャルツアーの事前申し込みは9月30日までで、当日枠は空きがあれば受け付ける。