
京丹後市在住の絵本作家・田中ひろこさんの「絵本展」が現在、京丹後のカフェ「まちまち案内所」(京丹後市峰山町杉谷)2階で開催されている。
田中さんは京都市出身で、昨年4月に亀岡市から移住した。20年ほど前に嵯峨美術大学(京都市右京区)の生涯学習講座で絵本について学び、自身の子育て経験を元に絵本を描くようになったという。田中さんは「子育てする中で、『キーッ』となったことも絵本にして消化してきた。モヤモヤすることがあっても、絵本にすると思ったら、嫌なことがあっても『良かった』と思えた」と振り返る。
同展は、ECサイト「YOMO」が主催する「第1回YOMO絵本大賞」で大賞を受賞した「オニハハ」の製本をきっかけに実現した。田中さんは「丹後に来たばかりで、自己紹介の代わりにしたいと思った」と話す。現在、同サイトで「オニハハ」を含め11作品を販売している。
会場には、絵本の原画のほか、現在は販売していない大学教員の依頼で海外出身者の子ども時代を取材し、聞き書きで形にした絵本なども並べる。「『キーッ』となった時代があったから、こうやって絵本が描けている。共感してもらったり、落ち込んでいる人の励みになったりするかもしれない」と田中さん。
田中さんは「たまたま立ち寄って見てくれる人が多い。ギャラリーだと『見に行こう』と思う人しか来ないので、とてもありがたい。思いがけない出会いを楽しみにしている」と話す。
営業時間は11時~20時(第2・第4土曜は17時まで)。定休日は火曜と第1・3土曜・日曜。8月29日まで。