
京丹後のスペインバル「GOZIAMI(ゴジアミ)」(京丹後市大宮町周枳)が8月22日のディナー営業を最後に閉店する。11年の営業に幕を下ろす。
既に8月8日にランチ営業を終了した同店。最終日の22日は予約で満席となっており、キャンセル待ちの状態だという。閉店理由は人材不足で、採用の見通しが立たず、やむを得ず店を畳む判断に至ったという。
同店は、店主の大野剛治さんが2009(平成21)年に峰山町で開いた姉妹店「あみ★けん」に続く2店舗目として2014(平成26)年にオープン。内装は洞窟をイメージし、テーブル席に加えて個室の座敷も備える。メニューは、一口サイズの「ピンチョス」をはじめとするスペインの小皿料理を中心に、ディナーはバル形式、ランチは洋食スタイルの定食を提供。近年はパエリアにも注力し、だしや米の炊き方にこだわるスタイルを打ち出してきた。
大野さんは「『あみけん』や『ゴジアミ』で働く若い人が増えるのが楽しみだったが、近年は採用が難しくなってきた。時代の流れはしょうがない。無理に逆らわず、流れのままにと思った」と話す。建物への思い入れについては「京都にいた時、世話になったデザイナーと一晩飲み明かしてデザインを練って作った。寂しさや悔しさもある」と話す。
今後は姉妹店「あみ★けん」に集中する方針で、同店は8月18日にランチ営業を再開する予定。大野さんは「初心に帰って、お客さまに喜んでもらえることを優先したい」と意気込む。
大野さんは「お客さまには感謝しかない。オープン当初はピンチョスやタパスのことが知られていなかったが、それにもかかわらず来てくれた。そうした方が広めてくださり、ここまでってやってこられた。コロナのときもお客さまに助けていただいた。本当にありがとうございます」と感謝の気持ちを口にする。