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京丹後市、新庁舎で業務開始 ワンストップ窓口や市民利用スペース拡充も

京丹後市建設部都市計画・建築住宅課都市・地域拠点整備推進室の楊川優太さん(左)と安達信貴さん(右)

京丹後市建設部都市計画・建築住宅課都市・地域拠点整備推進室の楊川優太さん(左)と安達信貴さん(右)

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 京丹後市が8月4日、新庁舎「峰山庁舎2号館」(京丹後市峰山町杉谷)での業務を開始した。場所は峰山庁舎1号館と同じ敷地内。

屋上にある「まちそらテラス」

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 新庁舎増築については、2012(平成24)年ごろから各町に庁舎が点在する分庁舎方式の課題が話し合われてきた。2015(平成27年)以降に検討が本格化し、「本庁機能集約化基本方針」を策定。2021年に担当部署「都市・地域拠点整備推進室」を設け、市民ワークショップなどを重ね、取り組んできた。検討の背景には、分庁舎方式が解消することによる利便性の向上、行政運営の効率化、建物の老朽化への対応などがあった。

 新庁舎の基本方針は「協働・共創のまちづくり」「市民と地域を守る」「全ての人にやさしい」「脱炭素・生物共生社会の実現を目指す」「将来の変化に柔軟に対応できる」の5つ。災害等の非常時にも機能を保てる設備を備え、外観・内装はシンプルに、窓を大きくして開放感や明るさを出した。木材は府内産のものを使い、「温かみのある落ち着いた雰囲気」を目指したという。

 市民が自由に使えるスペースも増やした。屋外には1号館と2号館をつなぎ、芝生がある「みんなの広場」、2号館1階に「市民コラボラウンジ」「情報コーナー」、屋上には「まちそらテラス」を整備。オンライン会議ができるような個室のコワーキングブースも2つ用意した。いずれも現在は開庁時間であれば、予約なしで使える。建設部都市計画・建築住宅課都市・地域拠点整備推進室の楊川優太さんは「勉強する場所やコワーキングスペースとして気軽に使ってもらいたい。もう少し涼しくなったら『まちそらテラス』で飲食したり、休憩したり、将来的にはイベントを開いてもらったりと、さまざまな形で活用してほしい」と話す。

 併せて、複数の手続きを1カ所で完了できる「ワンストップ窓口」を導入。住民票などをすぐ受け取れる証明書専用の窓口を設け、発券機を導入した。畳がある幼児連れ向けのブースや、案内役であるコンシェルジュも配置。2階には誰でも使える併用トイレを設け、ユニバーサルデザインに配慮した。

 職員の働き方も見直した。固定席をなくし、フリーアドレスを採用。各フロアに打ち合わせスペースを多く設け、ノートパソコン中心で働けるようにし、動きやすくした。庁内の固定電話を減らし、スマートフォンを職員に貸与。庁内外どこでも働ける体制にする。

 楊川さんは「手続きの『回遊』をなくし、ここだけで完結できる運用を目指している。これを機に職員の働き方改革に取り組み、各部署がコラボしやすくなったり、市民との距離を縮められたりできれば」と意気込む。

 今後は段階的に移転を進め、1号館の改修にも着手。庁舎整備全体は2026年5月ごろまでの完了を見込む。

 開庁時間は8時30分~17時15分。

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